スカンク
スカンクといってまず思い浮かぶのが、ユニークな敵の撃退法です。
肛門付近から強烈な匂いのする噴射物の一撃を食らわし、敵を退散させるというものです。
広く知られている習性でもあり、その様子は漫画などでもコミカルに表現されています。
スカンクの一撃を頂戴したことのある肉食獣などでは、彼らが独特のディスプレイをはじめると、尻尾を巻いての退散を余儀なくされます。
知らずにいたずらを試みた動物は、手痛い洗礼を受けなければならず、結果として以来このスカンクには手を出すことがなくなります。この噴射物のにおいが、彼らにちょっかいを出そうとする動物たちにとって、十分な抑止力になっているのです。
ただし、スカンクにしてみても、いきなりこの攻撃をくわえることはないらしいです。
まずは「自分を襲おうとすると、ひどい目にあうぞ」とひとしきりディスプレイをします。白と黒の毛皮を見せつけるようにしながらふさふさとした尻尾を高く掲げて、脚踏みをして背中を弓なりにするのです。
この警告でもさらに相手がひるまなければ、今にも一発お見舞いするぞとばかりに体を前後に揺らし始めることもあるようです。
スカンク
スカンクの中でも、マダラスカンクでは、さらに逆立ちまでして相手に攻撃体勢に入っていることをアピールします。
これでも敵が退散しないと、いよいよ強烈な匂いのもとを霧状にして噴射。俗に「おなら」とも表現されるが、噴射物は肛門腺とよばれる器官から発射されます。
実際にそのにおいをかいだことがないため表現のしようもないのでありますが、その一撃はとにかく強烈だということは語りつがれています。
また、目に入った場合は一時的に失明し、強烈な匂いは皮膚につくとなかなか取れず、服についた場合は廃棄にするしかないといいます。この肛門腺に関しては、スカンクを含むイタチの仲間ではいずれの発達しており、ペットとして知られるフェレットでは、それを除去手術したものが流通しています。
彼らは実際に護身用に利用しているが、種類によってはそのにおいをマーキングなどに利用しているものもいます。